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世界ランク2位の水谷隼、伊藤美誠ペアが卓球混合ダブルス決勝で中国ペアとフルゲームの死闘の末に対戦し、4ー3で下した。今大会からの新種目で初代王者に輝き、1988年ソウル五輪から正式競技となった卓球で男女通じて初の金メダルを獲得した。
勝利の瞬間、水谷と伊藤は固く抱き合った。年齢は12歳離れているが、ともに静岡県磐田市出身で15年以上の付き合いがある。
きょうだいのような強い絆で結ばれた2人は強かった。第1ゲーム、第2ゲームと落としたが、攻撃的な姿勢を貫いた。第3ゲームから3連続で連取すると、第6ゲームは落としたが、第7ゲームは8連続ポイントで一気にペースを引き寄せた。
試合後のインタビューで、水谷は「本当に中国という国に五輪や世界大会でたくさん負けてきて、東京五輪で今までのすべてのリベンジができたんじゃないかと思う」と声を上ずらせると、伊藤も「すんごくうれしいです。たくさんの方の応援で最後まであきらめずにできて楽しかった」と満面の笑みを浮かべた。
この試合はフジテレビが生中継し、卓球女子五輪メダリストの福原愛(32)がコメンテーターを務めたことでも話題になった。福原は元卓球台湾代表の江宏傑(32)と今月8日に離婚したことを発表したばかり。不倫騒動から離婚後の「初仕事」が東京五輪で注目の試合だっただけに、注目度が高まるのはやむを得ないだろう。
福原は歴史的勝利の後にコメントを求められると、「もう本当に最高です。すべての卓球人の夢を叶えてくれました」と感激の面持ち。「中国に勝つなんて夢のようです」、「一緒に戦っていました」と歓喜をかみしめていた。
水谷・伊藤ペアの勝利インタビューの折、レポーターが「(スタジオの)福原愛さんにメッセージありますか」と水を向けると、2人は「愛ちゃん、金メダルとったよ」と語りかけた。すると、福原は「本当に恐縮です、恐縮です」と頭を下げるようなしぐさを見せた。