それは今初めて知ったんであれでしたけど、日本柔道、すごい強いっすね。
――(米国人の父と日本人の母を持つ選手として金メダルを獲得し)東京大会全体としてダイバーシティー(多様性)を推進していると感じるか。
僕自身、東京の下町で育って日本人として育ってきたので、そこまでそういう部分を考えてやってきたわけじゃなかったので。日本代表として金メダルを取ったということがまず一番ですかね。なんすかね。難しいっすね、そういう質問。でも、これからもっと日本人の多様性が増えていったらいいんじゃないかなと思いますね。
【井上監督】
――00年シドニー五輪以来の100キロ級の金メダル。
シドニー以来ということは私以来、という形になりますが、その記録以上に、彼自身努力に努力を重ねていろんなことを考え抜いて今日戦ったと思います。そのすべてを今日出した優勝だったというふうに思いました。一見明るくやんちゃな面もあるんですが、こと柔道に関してはひたむきに東京五輪で優勝するために日々努力している姿を私自身見てきましたので、今日を迎えられてうれしく思っています。
――今日の戦いぶりを見ていて。
非常に安定した戦いだったなと思います。内容を見ると、非常に接戦の接戦という戦いではあったのですが、これまで国際大会においてポイントをリードされたりする場面も非常に多かった。組手や受けの対策をしっかり練ったうえで、カバーしたうえで今回準備していたなと。本当に緻密(ちみつ)な戦いだったなというふうに思います。
――メダルラッシュが続いています。(コロナ禍のため開催に賛否が分かれた)世論の大会に対する感じ方は変わってきていると思いますか。
われわれチームとしてはそれぞれの夢、目標を達成するために全力で戦っていくこと。もう一つは五輪と柔道を通じて少しでも今厳しい環境下の中で過ごされているみなさまに、何か元気を与えていけるような、そういう試合ができればということを、チームとしてみんなで言い合いながらここまで来た部分がありますので、少しでもこういう結果が、これは決して日本の国民のみなさまだけでなく、世界に、選手たちと切磋琢磨(せっさたくま)して戦うことが全世界のみなさまに何かよき影響が与えられているのであれば、われわれは五輪、また、このスポーツをやる価値は非常に大きいのではないかと思っております。常にわれわれ、一日一日の戦いでは感謝の気持ちを持ち、(柔道は)残り2日になりましたけど頑張ってまいりたいと思います。