「新しい商品やタレントが注目を浴びやすいように、株式市場でも『新顔』に関心が高まる傾向があります。その代わり、少し以前のIPO株や成長株は値下がりしやすい」(藤本さん)
この時期には以前から注目していた成長株や小型株が安くなれば買ってもいい。手放したい場合は避けたほうがよいかもしれない。
藤本さんは、年末の紅白歌合戦を控えて注目する銘柄があるという。
携帯電話ショップの端末管理システムなどを手がけるTHE WHY HOW DO COMPANYだ。同社は音楽プロデューサーの小室哲哉さんと組んで、ブロックチェーン技術を使った音楽事業に乗り出している。
藤本さんは言う。
「今年の紅白歌合戦では篠原涼子さんが『恋しさと せつなさと 心強さと』のリアレンジ版を歌う予定ですが、楽曲を手がけた小室さんがサプライズ登場すれば、同社株にも改めて目が向けられる可能性があります」
年が明け、春先にかけて悩まされるのが花粉症だ。経済ジャーナリストの和島さんは、ロート製薬と参天製薬に注目する。
「ロート製薬は一般用医薬品の目薬で世界シェア1位、参天製薬は医療用医薬品の目薬で国内1位。かゆみなど花粉による目のアレルギー対策に買う人は多い。花粉症がひどい季節はドラッグストア株にも目が向けられやすい」
■国政より地方選 日本酒売れる説
3月には、野球の国際大会「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」が開かれる。前出の坂本さんは、関連銘柄として英国風の居酒屋「HUB(ハブ)」を展開するハブを挙げる。店内でスポーツの試合中継が見られるため、大きなスポーツイベントがある時にはファンも集まる。
投資家の間では、目下、日本代表チームが健闘するサッカーW杯の関連銘柄としても取り上げられている。
4月は4年に1度の統一地方選が控える。国政選挙も含め、選挙の際に決まって注目される銘柄はいくつかある。
このうち前出の和島さんが挙げたのは封筒事業を手がけるイムラ封筒や、選挙用のマイクやメガホンを作るTOA、投票用紙の読み取り機や計数機といった選挙システムのムサシなど。