【丸山監督】

――日本としては残念なメダルを逃しました。

 結果だけで言っちゃうと残念だけど、それ以上にまた素晴らしいものは見せてもらったかなと思います。一打の重みを改めて感じたというか、「たられば」が山ほどありすぎて。当人が一番、100万倍悔しい思いだと思う。

――どのあたりが?

 終盤かな。前半っていうのはああいう感じでスタートするのはよくあることで、ただいい雰囲気になった後で、不安に残ることを1個、例えば5番のショートパットを外したりとか、そういうのは多少なりともジャブが入ってくるのかなと。9番ティーショットで吹っ切れた感じがあったので、そのあと行けるかと思ったんだけど、11、12(番)でバーティーを取った後の13番とか。なんだろうな。いいなあという流れの中で足元をポーンと蹴られるというか、すくわれるというか。とってもとってもまたかよみたいな。ゴルフってよくあるんだよね。だから今日はちょっとプレーヤーの心境で見ていると、運命というか。あるんだなというのを感じたね。

――波に乗り切れなかった?

 簡単にまとめちゃうとその言葉だけど。波に乗り切れなかったとしか言いようがない。ゴルフの一番腹の立つ流れ。ははは。これはね、こっち(プレーヤー)サイドじゃないとわからない。ほかの選手もそう。試練を与えられて次がある。ゴルフは不思議なスポーツです。

――本人の調子は?

 決して調子が悪いというわけじゃない。平然としているときだったらやれるんだけど、こういうふうに多くの目ががっと集中して期待されるだけに平然とできない。みなさんもあの場面で1メートルのパットできないでしょ。それをいかに練習量だったりとか、緊迫したときにどういうことをしたらそれに打ち勝つのか、何十勝してもその戦いだと思う。やっぱり背負っているものがすごく大きいだけに、締めに比重がくるのはひしひしと感じるけどね。まあでも立派だったけどね。

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「たられば」がなければ20アンダー