その担い手となったのが、「中・高6年一貫コース」であり、年間授業日数約250日で熱心な受験指導を行う。高校3年は「演習中心の1年間」と位置付けている。夏季講習があり、7月最終週、8月第1週と最終週に行っている。夏休みはやはり他校に比べて短い。

「高校2年生終了時点でほぼ全ての高校課程(教科書内容)を修了します。よって授業のほとんどが大学受験に向けた演習中心。日々の授業が大学入試に直結します」(同校パンフレット)

 智弁学園和歌山高校と同じ系列の智弁学園高校(奈良)には、6年制コース、英数コース、普通コースの三つがある。普通コースは「全国大会を目指す硬式野球部のコースです」(同校ウェブサイト)という説明がある。

 ほかに、今年の夏の甲子園出場校で進学に特化したコースを設置している学校をみてみよう(カッコ内は夏の甲子園出場回数、合格実績は2021年)。

 北海高校(北海道、39回)=特別進学コース(Sクラス、特進クラス)、進学コースに分かれる。北海道大合格者は4人。

 盛岡大学附属高校(岩手、11回)=特別進学コース、高大連携進学コース、進学コースがある。

 前橋育英高校(群馬、6回)=普通科I類:特進選抜コース、普通科II類:特進コース、普通科III類:総合進学コース、普通科IV類:スポーツ科学コース、保育科の6コースがある。群馬大医学部に3人合格している。

 松商学園高校(長野、37回)=普通科に特別進学コース、文理進学コース、総合進学コースがあり、特別進学コースから信州大5人(うち医学部1人)が合格。

 石見智翠館高校(島根、11回)=智翠館特別コース、文理進学コースI、文理進学コースII、スポーツコースに分かれる。

 新田高校(愛媛、初出場)=スーパー特進コース、特別進学コース、総合進学コース、工業科工業技術科が設置されている。愛媛大16人、九州大2人が合格した。

 明豊高校(大分、7回)=普通科に特別進学クラス、高大連携クラス、体育専攻クラスがある。

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東大合格と甲子園のW日本一に近づいた高校は