同学生新聞は「大谷翔平は史上最高のシーズンを迎えている」という記事を9月4日に発表した。同記事では、今季の大谷の成績と過去の偉大な選手たちの成績を比較をしながら、今の活躍がいかに驚異的であるかを綴り、「私たちは野球史上最高のシーズンを目の当たりにしている」と述べられている。

 同大学は米東海岸のメリーランド州ボルティモアにあるため、大谷はもとよりエンゼルスとも縁はない。だが、米球史にその名を残す大谷は今や地域に関係がなくなっている。

 そんな大谷ではあるが、「全米での知名度はまだまだ」だと一部のメディアは嘆く。米中西部オハイオ州コロンバスの『コロンバス・ディスパッチ』は、そのような状況に不満を持ち、8月21日付の記事の中で、「大谷が無視されているわけではないが、本来ならもっと称賛されるべきだ」と声を挙げている。

 同記事は、二刀流の活躍で今季を史上最高のシーズンに変えた大谷は、いまだに「一部からは『誰?』と呼ばれている」と訴える。

 また同記事では、地元出身の元メジャーリーガーに大谷について尋ねるも「私は今も野球について注目しています。大谷選手の活躍は本当に素晴らしいです。しかし、私の娘はおそらく彼のことは知らないだろう」と、球界OBの家族ですら大谷のことを知らない現状に落胆している。

 なぜこのような状況にあるのか、記事の中ではエンゼルスの知名度の低さが原因の一つであると何度も指摘をしている。

 記事の冒頭では、大谷が所属するロサンゼルス・エンゼルスのことを、いまだにカリフォルニア・エンゼルスやアナハイム・エンゼルス(いずれも以前のチーム名)だと思っている人がいることを指摘し、「これは問題である。チーム名すら正しく言えないのに、どうやってそのチームにいる選手の名前を挙げることができるだろうか?」と苦言を呈す。

 また、記事の後半では、同紙の元コラムニストのコメントを次のように書いている。

「大谷が話題の中心にいない最大の理由は、西海岸のチームにいるからだ。もし彼がヤンキースでプレーをしていたら、私たちは大谷の名前を聞くのにうんざりしていたでしょう。そして、『ああ、別の大谷の話じゃないのか』ということになっていたかもしれません」

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