──現在、岸田文雄氏、河野太郎氏、高市早苗氏、野田聖子氏らが立候補を表明、調整しています。各候補者に言いたいことは。

 特に、誰に何をということはありません。

──そもそも、今回の菅義偉首相の突然の総裁選不出馬をどう見ましたか。世間からは、「政権の投げ出しだ」という批判の声もあります。

 報道を通じて見ている国民には「嫌になったから投げ出した」と映ったかもしれません。しかし、私は菅さんが不誠実な政治をしてきたとは思っていません。不出馬表明で一番苦しい決断だったのはご本人ですよ。だけど、そういうご批判を受けるのも政治家の仕事だと思います。

──常々、ご自身は総裁になるのは、「目的」ではなく「手段」だと言ってきました。総裁に選ばれた場合、最重要課題は何でしょうか。

 まずはコロナ対策です。しかし、21世紀は感染症の世紀。コロナが終息しても、次の感染症が出てくるでしょう。そのためにも、医療体制の抜本的な見直しと充実が不可欠です。

 それ以外にも、人口の急激な減少を止める、地球温暖化に対して抜本的な対策を行う。その前提として、個人の所得を増やし格差を是正する。この三つも待ったなしです。

──森友・加計学園問題、桜を見る会の再調査をずっと明言してきました。総理になったら、実行しますか

 それが国民に対する責任を果たすということでしょう。

──今、国民が求めているのは、説明を尽くすリーダーです。菅政権における「説明なき政治」が国民の信頼を失わせたと思います。総理になった時、どういう姿勢で国民と向き合いますか。

 私が常に言っているのは、「納得と共感」です。国会は説明する場だと思っていますし、それでも足りなければ街頭にも出ました。徹底して説明して、納得してもらう。これは、総理になっても変えることはありません。

(構成/編集部・野村昌二 9月6日に電話インタビュー)

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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