河野氏の出馬表明で、さらに激戦となってきた総裁選。人気の高い石破茂元幹事長はまだ、態度を明確にしていない。二階派幹部は水面下の動きをこう話す。

「石破氏には出馬すれば、二階派をあげて支援すると伝えています。しかし、石破氏のグループ17人の中には、すでに河野氏支持で走っている若手議員が何人もいます。グループをまとめきれなかったこともあって、決断できないようだ。今回の総裁選、他の派閥は自由投票になるところもあるが、二階派はまとまって行動する。次の組閣、衆院選などを考えると、河野氏、岸田氏、高市氏といい勝負ができる候補を推して総裁選のキャスティングボートを握りたい。昨年は菅首相を一番に支援して、流れを作った。今回も石破氏と組んでタイミングを作りたいと武田良太総務相が奔走していると聞いている。二階氏が今回で幹事長を退任するので、次の組閣でのポスト確保に必死です」(前出・二階派議員)

 石破グループの議員を二階派に引っ張ろうという狙いもあるという。総裁選挙で最後に笑うのは、誰なのか。

(AERAdot.編集部 今西憲之)