お笑い芸人としてはすでに成功しつつある一方で、生活面はいまだに質素なことで有名だ。散髪はいわゆる千円カットを利用し、服はファンからのもらいものがほとんどだという。


「私生活では派手なことは一切せず、外で遊ぶことも皆無のようです。ゲームや筋トレ、漫画など自分の好きなことにしか興味がないようですが、今の野田さんの収入から考えると相当、お金がたまっているでしょうね。唯一、ペットのハムスターにだけ湯水のようにお金をつぎ込んでいるそうですが、“カネと女”を求めて芸人になる人も多いなか、この生活はかなり異色です。ただ、究極のインドア芸人だからこそ、独学でプログラミングを学び、ゲームを自作してそれをネタに昇華させR-1王者にもなれた。つまり、王者になってもブレない倹約生活こそが、彼の芸人としての強みなんだと思います」(同)


 さらに、恩に厚い性格でもあるようだ。


「M-1王者になってからも、さいたま市にある『大宮ラクーンよしもと劇場』を卒業しないことも評価されています。大宮は都内から1時間強かかるので嫌がる芸人が多いのですが、野田さんは大宮で自身の笑いを磨き上げ、ここまで大成できたという恩義を忘れてない。今は多忙なはずなのに、同劇場の看板芸人として地道に舞台に出続けているのはすごいことだと思います」(同)


 10月2日に開催される「キングオブコント2021」決勝戦にもコマを進めているマヂカルラブリー。ここで優勝すれば前人未到の三冠王(R-1ぐらんぷり、M-1グランプリ、キングオブコント)になるとのことで、業界内でも注目が集まっている。お笑い界に詳しい民放のバラエティー番組ディレクターは言う。


「野田さんは16歳のときに当時大人気だった『学校へ行こう!』の『お笑いインターハイ』で優勝してこの世界に飛び込んできており、まさに賞レースの申し子。M-1王者という追い風もビュービュー吹いており、相方の村上さんも受け手としては天才的にうまいので、かなり期待をしていいと思います。野田さんはデビューが早いというだけで、まだ34歳。同期は年上ばかりですが、そのなかでも唯一無二の芸人としてわが道を突き進み、やっと結果がついてきた。伸びしろはまだ十分にあるので、吉本が全面バックアップしたくなるのもうなずけます。三冠目獲得となれば、次世代を担う孤高の天才芸人として、お笑い界の中核をなしていくことは間違いないでしょう」

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芸のルーツはお笑い界の「地下格闘技」