米国から帰国し、自宅に入る小室圭さん=9月27日 (c)朝日新聞社
米国から帰国し、自宅に入る小室圭さん=9月27日 (c)朝日新聞社

 もちろん、丙午生まれの女性を畏怖(いふ)と揶揄(やゆ)、相半ばで表す表現と十分知ってのことで、紀子さまと佳代さんの強さを酒井さんらしく読み解いていた。最後は眞子さまの「(結婚は)自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」という昨年11月公表の「お気持ち」を引き、「眞子さまの強さこそ、両ひのえウーマンを凌駕(りょうが)するものなのだと私は思います」とまとめていた。


 子ども同士が同い年なのだから、母同士が同い年でも不思議はない。23歳での結婚も同じだそうだ。紀子さま、佳代さんという、私より五つ年下の2人が結婚したころに思いを馳せた。


 小室さんの“肉声”が説明文書だとしたら、佳代さんのそれを伝えたのは「週刊文春ウーマン2021夏号」だ。「小室佳代さん『密着取材』一年」という記事を掲載した。


 佳代さんの心を開いたのは、記者が「幼い子供がいる」と話したことだったという。「男の子ですか? 女の子ですか?」と聞かれ、男の子だと答えると「かわいいですよね」。ここから会話が成立するようになった。


◆切ない佳代さん「ズレてよし」


 佳代さんは職場について語っていた。40歳から今の店に勤めている、とても人間関係の良い職場だ、と。記者が「パートとして勤めている?」と尋ねると、佳代さんはこう答えている。


「記事ではそう書かれたみたいですが、実は正社員なんです。別にどう書かれても良いですけどね……。今の社員の中では、一番長く勤めていると思います」


 先述したが、小室さんが公表した文書には「当時は時給制のパート従業員として働いていた母の出勤日が少なくなり」とあった。「週刊文春ウーマン」では正社員。小室さんの文書は11年当時の説明だから、その後、正社員になったのかもしれない。それはどうでもいい。ただ職場を語る佳代さんの言葉に触れ、私は何か胸が締め付けられるような思いがした。


 9月19日の朝日新聞朝刊に「短歌時評」が載っていた。「評価がズレる短歌」と見出しがあり、歌人の山田航さんが書いていた。最後に萩原慎一郎の歌集『滑走路』のことが書かれていた。

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