眞子さまと小室圭さんが10月26日に婚姻届を提出する。同じ1966年生まれの母、紀子さまと小室佳代さんはこの間、どんな気持ちで見守っていたのだろうか。皇室取材を続けるコラムニスト・矢部万紀子さんに寄稿してもらった。
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「昨年の暮れから、だんだん寒くなっていく中で、長女の体調が優れないことが多くなりました」
2018年11月、秋篠宮妃紀子さまが語った言葉だ。平成最後となる秋篠宮さま53歳の誕生日にあたっての記者会見に同席し、眞子さまへの思いを問われた。紀子さまは、「母親としての思い」と断った上で語った。
「そうした状況が長く続き、長女は大丈夫だろうか、どのような思いで過ごしているだろうかと、私は、大変心配でした」
この年の2月、眞子さまと小室圭さんとの結婚の延期を宮内庁が発表した。秋篠宮さまが「多くの人が納得し、喜んでくれる状況にならなければ、婚約に当たる納采の儀を行うことはできません」と語ったのは、この会見だった。
この言葉通り眞子さまは行事や儀式をせず、1億円を超すという「一時金」も受け取らずに結婚するという。その発表と同時に明かされたのが、眞子さまが複雑性PTSDだという診断だった。
冒頭の言葉から、紀子さまは眞子さまの心の傷を早くから見てとっていたことがわかる。「昨年の暮れ」は、小室さんの母・佳代さんと元婚約者の「金銭トラブル」が報じられた時期にあたる。医師の説明では、眞子さまの病は「誹謗(ひぼう)中傷と感じられるできごとを、長期にわたり反復的に体験された結果」だという。
紀子さまは眞子さまへの思いを語る中、「しかしこのような中でも、長女は与えられた仕事を懸命に果たしてきました」と述べた。ブラジルに行き14都市を回った、都内や地方でも多くの行事に出席した、心を込め、全力で務めている、本当によく頑張っているなと思っている、と語り、こう締めくくった。