第86回箱根駅伝・5区で明治大を抜き、ガッツポーズを見せる東洋大・柏原竜二(C)朝日新聞社 
第86回箱根駅伝・5区で明治大を抜き、ガッツポーズを見せる東洋大・柏原竜二(C)朝日新聞社 

 箱根路で「新・山の神」と称された柏原竜二(東洋大)も、スーパールーキーとして1年時の出雲路から強烈なインパクトを残した。いわき総合高時代は全国大会出場経験がなかったが、高校3年の夏以降にタイムを伸ばすと、大学入学後のトラックで好記録を連発。迎えた2008年の出雲駅伝で大学駅伝デビュー。1区(8.0キロ)を任されると、スタート直後から勢い良く飛び出してレースを引っ張った。最終的にサムエル・ガンガ(広島経済大)に遅れを取ったが、堂々の区間2位。最終的にチームは5位に終わったが、その後の新時代到来を予感させる爽快な走りを見せた。

 その一方、東京五輪での力走が記憶に新しい大迫傑(早稲田大)は、1年生時の2010年出雲駅伝で2区を走って優勝に貢献するも、タイム的には区間3位で「悔しさの残る」デビュー。同学年のライバルである設楽兄弟(東洋大)も2010年の出雲路で大学駅伝デビューを飾ったが、兄・啓太が1区5位、弟・悠太は2区で2位と、好走はしたがインパクトは残せず。相澤晃(東洋大)、神野大地(青山学院大)らは1年時の出雲駅伝は不出走だった。

 迎える今大会、1年生では東農大二高3年時に5000メートル13分34秒74の日本高校記録(当時)を樹立した石田洸介(東洋大)を筆頭に、伊藤大志(早稲田大)、若林宏樹(青山学院大)、篠原倖太朗(駒澤大)、服部壮馬(順天堂大)、平林清澄(國學院大)、白井勇佑(東京国際大)、佐藤榛紀(東京国際大)と5000メートル13分台のランナーたちがズラリとエントリーしている。この中から衝撃デビューを果たす“スーパールーキー”が現れるのか。2年ぶりの出雲路への期待は、大いに膨らんでいる。

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