イラスト/いらすとや
イラスト/いらすとや

 友田さんが続ける。

「シャボン玉の大きさは2、3センチで、97%以上が水分、残りの3%未満が界面活性剤です。膜の厚さは1千分の1ミリ程度で、時間の経過とともに1万分の1ミリと薄くなり、消えていくのです」

 シャボン玉1個の水分量は、小雨が降り始めたときの1、2粒と同じくらいの量だという。その浮遊時間は「5~10秒で、風がないと自然に下に落ちてしまいます」。

 だから、子どもたちのシャボン玉遊びが周囲に与える影響は小さいと友田さんは言う。

「ただ影響が少ないとはいえ、気にする方もいる。吹く場所には配慮が必要でしょうね」と友田さん。

 では子どもの遊ぶ声はどうだろう。

「子どもの声に限って、何デシベル以上は違法だということを定める法律はありません」

 ベリーベスト法律事務所の弁護士、松井剛さんはそう話す。だが遊ぶ場所にはやや注意が必要だという。

「たとえば、駐車以外の目的で無関係の人が駐車場に入ることは許されない。場合によっては建造物侵入となり、厳密には違法となります。ただ、普通は犯罪や損害賠償という話にはならず、注意されて退去させられるのがほとんどですね」

 止めてある車に傷をつけた場合は刑事責任や損害賠償の問題になることもありえる。

「14歳未満の場合、本人は刑事罰を受けませんが、民事的に親の責任が問われることもあります」

 子ども同士の遊びでは、他人の子は注意しにくいとか、子どもに注意して親に逆ギレされた、といったケースもあるようだ。

「自分の身を守るためにも、人に迷惑をかけることは避け、不要なもめごとは起こさないこと」。自身も子を持つ親である松井さんはそうアドバイスしてくれた。

◆子どもの声は脳に届きやすい

 子どもたちが集まり、遊び、学ぶ保育園や幼稚園はどう考えているのだろうか。

「子どもの声が気になるという苦情がうちに来たことはないですね」と話すのは、バオバブ保育園園長の山根孝子さん。

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