5月から全国で開始された新型コロナウイルスワクチン接種の効果も、激減した要因の一つでしょう。米国疾病予防管理センター(CDC)が発表した最新のデータによると、米国における8月中の新型コロナウイルス感染症による死亡リスクは、2回のワクチン接種を終えた成人よりもワクチン接種を受けていない成人の方が11倍高かったことがわかりました。また8月において、ワクチン未接種の成人は新型コロナウイルス検査で陽性となるリスクが6倍高く、8月の最終週のワクチン未接種の成人の入院リスクは、2回のワクチン接種を終えていた成人の19倍近く高かったことも報告されています。
Our World in Dataによると、10月14日時点で日本の人口の75.0%が少なくとも1回のワクチン接種を終え、人口の66.4%が2回接種を終えています。接種開始時期が大幅に遅れた日本でしたが、今やアメリカやイギリスの接種率を超えるまでに追いついています。今後検証は必要ですが、ワクチン接種が進んだことも、収束に繋がった要因の一つと言えると思います。
しかしながら、若年者の接種率は十分とは言えません。東京都が公表している都民年代別ワクチン接種状況によると、65歳以上の90.1%が1回目の接種を終え、88.7%が2回目の接種を終えている一方で、20代の都民で1回目の接種を終えたのは65.3%、2回目の接種を終えたのは53.6%であり、12歳から19歳の都民で1回目の接種を終えたのは65.7%、2回目の接種を終えたのは47.1%です。若い人ほど接種率は低いのが、日本の現状なのです。
私も微力ながら、5月中旬から立川市や新宿区の集団接種のお手伝いをさせていただいていますが、気になっているのはワクチン接種の予約数の減少の伴い、接種会場が縮小傾向にあることです。「やっと予約が取れたのに、集団接種が終わっていて接種できなかった」ということがないように、早めの周知と接種の呼びかけを行う必要があると感じます。