職場でのハラスメントはどうでしょうか。パワハラやセクハラは「仕事にはつきものの厳しさ」で、被害を訴えるのは甘えだと感じますか。深刻な被害なんて聞いたことがないですか。では、あなたがそう思って働いていられるのはなぜでしょうか。見えていないもの、考えないようにしてきたものはありませんか。なぜ、調査に答えた若者や女性は、あなたにとってさほど重要ではないことを重要だと考えているのでしょうか。その大きなギャップは、あなたの身近にもあるはずなのです。
もうすぐ衆院選です。選挙は勝敗予想のゲームではなく、意思表示。日頃「これっておかしいよね」「こんな社会は嫌だ」と思っていることを、同じ考えの候補者や政党に投票して表明する機会です。どんな大勝も、小さな一票の集積です。まずは投票を。
小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。『仕事と子育てが大変すぎてリアルに泣いているママたちへ!』(日経BP社)が発売中
※AERA 2021年10月25日号