
その影響で、某大手回転寿司チェーンでは、サーモン系の一部ネタが販売休止になっています。また、東南アジアで養殖され加工されるケースが多いエビについても、一部のネタが販売休止となっています。(11月2日時点)
くら寿司でも、サーモンやエビの加工を委託している東南アジアの加工場の多くが、操業停止や大幅な操業率の低下に見舞われました。
それでも、人気の高いサーモンやエビのメニューを減らすことは、せっかく来店していただいたお客さまをがっかりさせてしまいます。特にサーモンは、お子さまに大人気のネタです。
そこで、くら寿司では、国内に複数の自社加工センターを持っている強みを生かして、海外の産地から、直接日本の加工センターにサーモンを輸入し、加工センターをフル稼働することで、なんとかサーモンのメニューの販売を維持しています。

今後もますますサプライチェーンがグローバル化し、複雑化する時代になり、「風が吹けば桶屋が儲かる」の逆の「風が吹けば桶屋が損する」的なケースも多くなる可能性があります。
そうした中でも、常にお客さま視点で考え、お客さまの期待に応えるだけでなく、期待を上回る商品やサービスを提供していけるお店であり続けたいと思っています。
○岡本浩之
おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。
※AERAオンライン限定記事