『みんなのしいたけ.相談室』
『みんなのしいたけ.相談室』

しいたけ. 合う、合わないっていうのはすごくありますね。科学的には証明できないけどどこか悪いものを受けてしまう人って、真面目で誠実なんですよね。一生懸命対応しなきゃ、自分から心を開かなきゃ、ってすべての人に対して思ってしまうから。もちろん人間同士だから付き合いもあるし、急に縁を切ったりは難しいけど、心の中でちゃんとバリアを持っておくのは大事ですよね。「あ、それ気持ち悪い、無理」「なんかやめとくわ」って。

水野 そういう感覚を持っていることも必要ということですね。

しいたけ. 「なんか気持ち悪い」っていう感覚は生物として大事だなと思います。

●世の中の価値観も変わりつつある

水野 私、いま占いの番組に出演させてもらっていて、いろんな一般の人が占われてるのを見てきたんですけど、本当にみんなドラマを、すごいドラマを抱えて生きてるんだなと。

しいたけ. ああ。

水野 それは占いを通して、話をするから初めて見えてくるものなんですけど。最初にその一般の人がぱっと画面に出たときに、勝手にこちらが画面に映る顔から受ける印象と、占いの先生と話す中でその人が自分の人生のこと・過去のことを話してくれたあとで感じる印象って全然変わっちゃうんですよね。

しいたけ. 一昔前までは「子育てが大変」とか「職場で上司と合わない」とか、そういうのって全部「みんなそうだから」で解決されてきたと思うんですよね。でも今、それでは解決できないレベルになったというか。解決策が一つではなくなったんだなとも思います。

水野 世の中の価値観がちょっと変わってきてるなっていうのも感じています。これまでは学歴社会や実力社会の中で、勝ち組・負け組が分けられて、勝ってお金持ちになって高価ないい車に乗っていいお家に住むことが目指すべき理想、みたいな価値観が何となくありましたけど。だから世渡りもうまくて、仕事もそつなくこなせてコミュニケーション能力も高くて、勉強もできて頭が良くて、っていう人が勝つ人みたいな。そういうことじゃなくて、その人にとっての幸せな生き方って何だろう、自分がどう日々を楽しんで充実した人生を送っていけるだろう、というほうに重きが置かれている気がします。

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なんのかっこつけもできない