スポーツキャスター 松岡修造(まつおか・しゅうぞう)/元プロテニスプレーヤー。1995年ウィンブルドン選手権8強。現在はスポーツキャスターとして各競技を取材(写真:ヒーローズマネジメント提供)
スポーツキャスター 松岡修造(まつおか・しゅうぞう)/元プロテニスプレーヤー。1995年ウィンブルドン選手権8強。現在はスポーツキャスターとして各競技を取材(写真:ヒーローズマネジメント提供)

 2023年にさらなる進化を遂げ、世界に新たな価値や感動を生み出すのは誰なのか。10ジャンルにおいて、その人自身も注目を浴びる専門家が、目が離せないという各10人の名前を挙げた。スポーツではスポーツキャスターとして各競技を取材する松岡修造さんが注目する10人をピックアップ。AERA2023年1月2-9日合併号の記事を紹介する。

【松岡さんが選ぶスポーツ選手10人はこちら】

*  *  *

 応援を生きがいとしている自分にとって2022年は気づきの年でもあった。コロナ禍で行われた北京冬季五輪はほとんど観客がいない中、声は届かなくとも思いは選手にしっかりと届き、共有できた。中東初開催のW杯カタール大会。日本代表の大活躍を通じて、改めて日本の底力とともに、日本の文化、考え方のすばらしさにも気づくことができた。23年、僕が注目している選手は大勢いますが、僕なりに感じたそれぞれの選手の力と共に伝えていきたい。

 フィギュアスケートの羽生結弦さんの「進化力」。プロ転向は現役引退ではなく、進化の過程。22年11月に初のソロアイスショーを観戦。羽生さんはいつもと同じように自分自身と戦っていた。23年2月には東京ドームで単独公演。まさに結弦チャレンジ、僕たちの想像を超える表現、羽生進化を体験したい。

 サッカー日本代表の森保一監督の「信芯力」。選手を信じ抜く芯。世界で通用する日本サッカーとは何かを考え抜き、批判を受けながらもぶれずに戦う姿は日本人だからこそできる真のリーダー像に僕の目には映った。“信じ抜く力”を教えてくれた。

 スピードスケートの小平奈緒さんの「人間力」。22年10月で現役を退いた。「周りの支えがあるから私がいる」という感謝が原点にある。台風被害を受けた地元・長野でボランティア活動に取り組み、「人の力を感じたからこそ、オリンピック以上にもっとやりたいことがある」。奈緒さんの人間力を通じた新たな人生を応援したい。

 サーフィンの五十嵐カノアさんの「郷に入る力」。カノアさんにとってタヒチの波は怖いという思いがあった。だからこそ何度も訪れタヒチの波と向き合った。タヒチの人たち、自然と関わっていくうちにタヒチの波と共有することができたという。24年パリ五輪のサーフィンはタヒチで行われる。誰よりもタヒチの波と仲良くなったカノアさんのサーフィンを目撃したい。

次のページ