解決に必要なのは「公的なサブチャンネル」です。
不登校で苦しむのは、義務教育のかたちを「学校へ通うことだけ」に縛っているからです。「学校へ通うことだけ」に縛るから、いじめがあっても行けない人が問題視されるのです。不登校だけでなく、さまざまな事情を抱えている人のためにも、この国の義務教育は「学校に通う」というメインチャンネル以外に、学校に通わないでも学べるという「サブチャンネル」が必要です。サブチャンネルの一番手は、オンライン教育でしょう。またフリースクールなど「オルタナティブスクール(もう一つの学校)」の広がりも必要です。将来的には、学校教育、オンライン教育、フリースクール教育などを本人が行き来できる仕組みが求められています。なにより「不登校が増えた」というニュース以上に、学校はどう変わればいいのか、という議論が必要でしょう。次のステップにつながる議論にも期待したいところです。
(文/石井志昂)
※「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」