和田アキ子とのケンカ説は否定
和田アキ子とのケンカ説は否定

「『おさる』は『モンキッキー』に改名してCMの契約も取ったし、仕事が増えてるよ。本人からも『先生、ありがとう』って直筆の手紙が来たもん。和田アキ子とケンカもしてないし、保坂(尚輝)の件も、大人の都合で別れたら子どもがかわいそうだから、元に戻れって当たり前のことを言ったまで。『地獄に堕ちるよ』とあたしが言うのは、本気で分からせてやろうと思ってるときだけ。アイツは屁理屈が多いから、言ってやったの」
 
 余裕綽々で話をしていた細木さんが、一度だけいら立ちをあらわにして声を荒らげた。

◆一度だけ見せたマジギレの迫力

「あなた独身でしょ?」
と知った顔で尋ねるので、当たっているのに思わず、
「そう見えるんですか?」
と答えてしまった。細木さんは、穏やかにこう続けた。
「あ、結婚してるんでしょ」

 試しにもう一度、
「え、そう見えますかね?」

 とはぐらかすと、目をパチクリ瞬かせて、一気にヒートアップした。

「あたしはね、当てずっぽうで『運命』は言わないの!」
 ビビって「独身です」とすぐ白状すると、元の穏やかなトーンに戻った。

「ねぇ、独身で、おそらく長男だろ。今は自由気ままにやってるんだろうけど、これから結婚して子どもを産んだら、いろんな問題が……」

 占いや予言が当たるかは分からないが、外れても本人も気にする様子はない。「悪い予言は外れたほうがいいじゃん」と前置きして、自らの占いをこう位置づけるからだ。

「そもそも占いで人生なんか変わんないんだよ。あたしの本にも書いてあるよ。ただね、あたしはこの20年、底辺で困ってる人たちに『人の道』のあり方を説いてきたの。人は知らない世界に嫌悪感を持つでしょう。だから『占い』は、その入り口。占いを使って、哲学や儒教、釈迦如来の話をやさしくかみ砕いて話してやってるの。テレビでもそう。難しい話をしても分からないから、おもしろおかしくジャブをフッ、フッと出してるの。世界中の人が救えるってのは詐欺師のセリフ。でも、少しでも困ってる人を助けられたらいいじゃないか。それが占いだろうが、セラピーだろうが、何だっていいんだよ」

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細木数子さんの「人生いろいろ」