「週刊朝日」(当時のものではありません)
「週刊朝日」(当時のものではありません)

 演歌歌手の島倉千代子が抱えた多額の借金を暴力団組長といっしょに「整理」したクラブのママとしてマスコミに登場したのが1977年。ベストセラーとなった「六星占術」を発表してからも20年以上がたつ細木さんはこの間、何度ももてはやされてはバッシングの波にさらされてきた。百戦錬磨の強者で、「ケンカ相手」には到底なれない。

「あたしは年間300万部売ってる著者ですよ、あんたがあたしを素直に書くなら『アサヒ芸能』を、あ、いや『週刊朝日』を100万部くらい売れる雑誌にしてやるよ。そのくらいの力があんだよ、いま」

 こんな「誘惑」も交えて出ばなをくじかれたものの、細木さんは自らこう語り始める。

「あたしは墓石なんて売ってないよ。いや、そもそも墓石を売っちゃいけない法律があんのかって言いたいよ。グルだって言われた墓石屋は、もう10年も前につぶれてる。ただの噂だよ。今日だってあたしの『弟』を名乗った男がホテルに泊まり、お金を払ってもらえなかったと泣きつかれたよ。そういうのに飛びつくのが週刊誌だろ」

 墓石の売買をめぐって訴訟を起こされたのは10年以上も前のこと。細木さんいわく、いまは占いの携帯サイトで月8千万円の収入があり、年間300万部を超える著書の印税は年間2億円。1時間のレギュラー番組で1本400万円のギャラを受け取っているから、もうカネには不自由していないという。持て余したカネでホストクラブに行ったことについては、こう「事情」を説明する。

「そんなには遊んでないよ、酒も20年前に体を壊しそうになってやめたの。でも、がめつい銭バアサンって思われるのはイヤだから、ホストに行って遊んでるふうに見せてんの。そのほうが親しみやすいじゃん。月に1回行くか行かないかよ。目立つから、しょっちゅう行ってるように書かれてるだけ」

 親しみやすさをアピールするためにホストクラブで何百万円も使う――独特な発想だが、信じてみることにした。何しろ、テレビに出演する際の衣装にも1着200万~300万円かけて、靴も含めて人前では二度と身につけないというほど、少なくとも「自分を見せる」ことには熱心だ。
 指摘されていた芸能人たちとの軋轢についても一蹴する。

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和田アキ子ともケンカしてない