毎年のように次世代スターが登場する女子ツアーは、こうしたトレンドがこれからも続くことが予測されるが、そこには主に3つの理由がある。

 まずは、笹生と同世代にも既にツアーでその実力を発揮しているプロがいるから。現在20歳の山下美夢有と西郷真央は、ともに昨年からツアーに参戦しているが、山下は今年のKKT杯バンテリンレディスオープン(本空港カントリークラブ)を19歳で制覇し現在賞金ランク12位。西郷も今年は2位(タイも含む)に7回入るなど初勝利まで秒読み段階となっており、賞金ランクは多くの優勝歴のある選手の中で堂々の4位と大健闘している。

 2つ目はこうした「新世紀世代」に加えさらなる若手が控えているから。今月5日まで京都の城陽カントリー倶楽部で行われていた2021年度の最終プロテストでは21人が合格したが、この中には日本女子アマ優勝の尾関彩美悠、渋野が優勝したスタンレーレディス(東名カントリークラブ)で2位タイとなった佐藤心結、日本女子オープンローアマの竹田麗央たちが含まれている。

 現在18歳の彼女たちは、全員がツアー出場歴があり、それぞれが予選通過を果たしたりトップ10に入るなどプロと遜色ない成績を記録。こうした面々が来年以降にツアーに続々参戦するわけで、現在活躍中の「◯◯世代」も気を緩める暇はないだろう。

 3つ目は、女子プロたちのピーク年数にある。というのも、頂点を極めたりトッププロとしてプレーした選手が、同様の成績で何年も上位に居続けるということが少なくなってきているからだ。もちろん初勝利から14年が経った今年も勝利しツアー通算15勝目を挙げた上田のような実力者もいるが、多くはピーク年数が短い傾向にある。

 2013年に4勝して賞金女王となった森田理香子は、それをピークに少しずつ成績を落とし3年後には賞金シード落ち。賞金ランク131位となった2018年のシーズン終了後には、28歳にしてツアー撤退を決めた。2015年から2年連続で賞金女王となったイ・ボミ(韓)も、その2年を含め5シーズンで賞金ランクトップ10にいたが、わずか2年後の2018年に賞金ランク80位台に。そして2020-21年、伊藤園レディス後にシード落ちが決定した。

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新たな「◯◯世代」も現れる?