国内ゴルフの女子ツアーは、コロナ禍の今季も、20代前半の「◯◯世代」と形容される若手プロの活躍が目覚ましい。14日まで開催されていた伊藤園レディス(グレートアイランド倶楽部)では、その代表格で「黄金世代」と「プラチナ世代」の間にいる「狭間世代」の稲見萌寧が、最終日に7アンダー65を叩き出し通算17アンダーで2位に9打差をつける圧勝。今季9勝目、通算10勝目を挙げた。
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同大会単独5位の古江彩佳も、10月の富士通レディース(東急セブンハンドレッドクラブ)から5試合で3勝と猛チャージをかけて今季6勝を記録。その他にも西村優菜、渋野日向子、小祝さくら、勝みなみの「黄金世代」、「プラチナ世代」が複数回優勝を飾っており、ツアーは20代前半の若手が席巻している。
これだけでも分かるが、優勝者の低年齢化は顕著で、シーズンの最年長優勝者はパナソニックオープンレディース(浜野ゴルフクラブ)に勝った上田桃子の34歳。この後に申ジエ(韓)、若林舞衣子の33歳が続く。またデータを見ても、上下動はあるものの年度別優勝者の平均年齢は2016年に28.5歳だったが昨年は22.7歳で今年は伊藤園レディスまでで23.6歳。やはり低年齢化は数字でも明らかとなっている。
こうした「◯◯世代」の台頭により、ツアーの新陳代謝は激しい。例えば4年前の2017年の賞金ランクを見てみると、賞金女王は鈴木愛だったがトップ10のうち7名は韓国籍プロを中心とした海外勢。これが翌年になると賞金ランク1位、2位はアン・ソンジュと申の韓国勢が就いたが、トップ10入りした海外勢は3名にまで減り、小祝、勝、岡山絵里がトップ10に加わった。
2019年は、この年に全英女子オープンを制した渋野が、鈴木と激しい女王レースを展開し賞金ランク2位。小祝、勝、原英莉花、そして国内外で活躍する畑岡奈紗たち「黄金世代」が毎週のようにニュースの中心にいたことは記憶に新しいことだろう。また、コロナ禍となった2020年は「黄金」「プラチナ」の次に控えた「第3世代」「新世紀世代」といわれる笹生優花が2勝し、さらには今年の全米女子オープンも制覇。22.7歳という2020年優勝者の低年齢化を牽引した。