DeNAのオースティン(左)と中日のガーバー(写真提供・横浜DeNAベイスターズ/中日ドラゴンズ)
DeNAのオースティン(左)と中日のガーバー(写真提供・横浜DeNAベイスターズ/中日ドラゴンズ)
この記事の写真をすべて見る

 日本シリーズも終わり、プロ野球は年間の表彰と契約更改、来季に向けての動きが話題となる時期となった。チームの命運を握ることが多い外国人選手も退団、新入団、移籍含めて様々な動きが出てきているが、今年の活躍が目立った選手と、期待に応えられなかった選手をそれぞれ3人ずつ選定してみたいと思う。今回はセ・リーグ編だ。

【写真】“驚くほど美しい妻”と米で話題になったマー君の奥様はこちら(他7枚)

*  *  *

■セ・リーグベスト3:オースティン(DeNA)

成績:107試合113安打28本塁打74打点1盗塁 打率.303

 コロナ禍でチーム合流は遅れたものの、中軸として十分な役割を果たし、セ・リーグの野手では最も活躍が目立った選手と言えるだろう。来日2年目で日本の野球に慣れたということもあってか、持ち味の長打力だけでなく確実性も向上し、規定打席には未到達ながら打率3割もクリアした。打つだけでなく守備、走塁での献身的なプレーも目立つ。唯一気になるのは故障が多いところ。コンディションさえ万全で、1年を通じて中軸に定着すれば打撃タイトル争いに絡む可能性も高いだろう。

■セ・リーグベスト2:マクガフ(ヤクルト)

成績:66試合3勝2敗31セーブ14ホールド 防御率2.52

 来日3年目でキャリアハイとなる成績を残し、チームのリーグ優勝と日本一にも大きく貢献した。開幕当初は中継ぎだったが、石山泰稚の不調もあってシーズン途中からは抑えを任されて30セーブをクリア。とにかくタフで東京五輪でもアメリカ代表としてフル回転しながらも、シーズン終盤でもその球威は落ちることがなかった。外国人投手でありながらクイックや牽制が上手く、走者を背負ってから強いというのも大きな長所だ。日本に来てから着実にレベルアップを果たしており、来年も守護神としての活躍が期待される。

■セ・リーグベスト1:スアレス(阪神)

成績:62試合1勝1敗42セーブ0ホールド 防御率1.16

 ソフトバンク時代の故障から鮮やかに復活し、2年連続でセ・リーグの最優秀救援投手に輝いた。防御率は1.16で、1.00を切れば超一流と言われるWHIPは0.77をマーク。ストレートはコンスタントに160キロ前後をマークし、コントロールで自滅することもない。制球力を表す指標で、3.50を上回れば優秀と言われるK/BBでも7.25と他のリリーフ投手の追随を許さない圧倒的な数字を残してみせた。パドレスが早々に獲得したのもうなずける活躍で、阪神にとっては来年その穴を埋めることが大きな課題となるだろう。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
台風シーズン目前、水害・地震など天災に備えよう!仮設・簡易トイレのおすすめ14選
次のページ
ワースト3となってしまった助っ人は…