1位:西純矢(阪神・投手・2019年ドラフト1位)

 創志学園では2年夏に甲子園に出場し、初戦の創成館戦では16奪三振完封をマーク。3年時には甲子園出場を逃したものの、佐々木、奥川、宮城などとともにU18W杯にも出場し、ドラフト1位で阪神に入団した。1年目の昨年は二軍でチームトップタイとなる4勝をマーク。今年は防御率こそ4点台と前年と変わらなかったものの6勝と成績を伸ばし、一軍初登板となった5月19日のヤクルト戦では5回を投げて被安打0、無失点の好投でプロ初勝利も記録した。コントロールはまだ少し不安定なところはあるものの、140キロ台後半のストレートを中心とした本格派らしい投球はやはり大きな魅力だ。高校時代からの武器だったスライダー、フォークに加えてツーシームのマスターにも取り組み、ピッチングの幅は徐々に広がりつつある。フォームに目立った欠点がなく、ここまでの2年間で大きな怪我無く二軍で成績を残してきたのは頼もしい限りだ。同級生の宮城、奥川が今年大ブレイクし、ドラフトでは高校時代から交流のある森木大智も同じドラフト1位で入団してきただけに、そういった刺激をプラスに変えて一軍定着を狙いたい。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員

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