今季は“悪い意味”で目立ってしまった日本ハム時代の中田翔
今季は“悪い意味”で目立ってしまった日本ハム時代の中田翔

 2021年も野球界では様々なことが起こったが、良くも悪くも何かと話題の中心は“日本ハム絡み”になることが多かった。かつては存在感が薄く、不人気チームのイメージもあったが、今やプロ野球界で最も話題を提供してくれるチームの一つになったと言えるだろう。

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 まず、日本だけでなく、メジャーリーグでも最も注目されたと言っていいエンゼルス大谷翔平も日本ハムの出身だ。入団に至る流れも、高卒から直接メジャー挑戦を表明していた大谷を日本ハムが強行指名し、栗山英樹監督が「日本でキャリアをスタートさせることのメリット」をプレゼンして説得したことで有名だ。プロ入り後も“二刀流”挑戦に批判的な声もある中、栗山監督が常に厳しい態度で大谷に接し、投手、野手としての成長を促した。今季は大谷の投打での活躍によって、2人の関係性が改めてクローズアップされた。

 その大谷の“育ての親”である栗山監督も就任10年目の今季、開幕からなかなか勝てないことで批判にさらされ話題となった。結果的に最下位こそ回避したものの、チームは3年連続のBクラスに低迷し今季限りで退任。しかし、先述の大谷の育成や、選手とのコミュニケーションを重視する新たなタイプの指揮官としてチームを2度のリーグ優勝に導くなど、球界に与えた影響が大きい指揮官でもあった。

 そして、栗山監督の後釜として日本ハムの監督に就任すると噂され、東京五輪で侍ジャパンの指揮官を務めた稲葉篤紀氏(現日本ハムGM)も現役時代は日本ハムで活躍した選手だった。五輪では新型コロナウイルスの影響で出場を辞退する国が続出し、“絶対的有利”という逆にやりにくい中で見事日本代表を金メダルに導いている。また後任として栗山氏が就任することが決まり、ここでも“日本ハム絡み”の人事が話題となった。

 侍ジャパンの金メダルに向けた戦いの最中には、栗山監督の下で球界屈指の大砲として成長した中田翔が注目を浴びた。今季は開幕から不調が続く中、8月4日のエキシビションマッチ前に同僚選手への暴力行為が発覚。結果的に巨人にトレード移籍となったが、加入後も目立った活躍ができず、チームも低迷したことから“戦犯”のような扱いで大きく取り上げられた。決して良い目立ち方ではなかったが、今季は大谷並に話題を振りまいた選手だったのは間違いないだろう。

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日本ハム関連の話題が止まらず…