「ワルイコあつまれ」の撮影が始まる前にも、彼と打ち合わせをする。自分のコーナーだけでなく、稲垣・草なぎがどう見えるか?どうやったらおもしろくなるか?のアドバイスを伝えてくる。俯瞰した目線で冷静なことを言ってくる。だから彼にプレゼンする前はドキドキするけど、逆にそこでOKを貰えると自信が出る。

「ワルイコあつまれ」の撮影が終わり、彼がスタッフに「これはおもしろいものになるよ~」と言って帰ったとスタッフが喜んでいた。一出演者としてだけでなく、客観力に長けている彼のプロデユーサー目線とも言えるその言葉で、僕も自信を持つ。

 SMAPが解散したあと、、2017年の1月から、その年の9月までスマステは続いてた。

 僕もなるべく現場に行くようにしていた。あの9カ月は、僕的にはなんかずっと悶々としていて。色々な思いがあって。最後の生放送が終わって、何ともいえない気持ちになった。

 だけど、終わった後、彼が「おさむさん、写真撮ろう」と言って、二人だけいる楽屋で写真を撮った。

 笑顔で撮った。なんだろう。あの一枚の写真で、いろんな気持ちが救われた。

 一番しんどいのは彼なのに。僕が救われてしまった。

 彼のあの包容力に助けてもらって幸せを貰っている人はたくさんたくさんいるのだ。

 そんな彼のめでたいニュース。心から、本当に本当におめでとうございます。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)は発売中。「お化けと風鈴」はLINE漫画でも連載スタート。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が発売中。作演出を手掛ける舞台「怖い絵」が2022年3月に東京・大阪にて上演。

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