Aさん:「完全に丸投げ」ではなく、理解しようと動いてくれる家族だとやりやすいですよね。いざというときの人手という意味では、家族間の信頼関係ができているかどうかも、とても大きい。同居する家族はいても、ほとんどコミュニケーションを取らない家族というのもいますから。
Bさん:振り返れば、最初のころは、利用者や家族の心ない言葉にすごく傷ついたりすることもありましたが、徐々にちょっとやそっとのことで動じないようになりました(笑)。目下の悩みは、腰痛。オムツ交換や入浴介助など、仕事の中で前かがみや中腰の体勢が続くことが多く、慢性的な腰痛が続いています。
Aさん:腰痛は介護職の“職業病”。私も、コルセットや腰痛ベルトが手放せない時期がありました。ストレッチで少しは軽減されたけど、利用者から「あんたもいろいろ大変ねえ」なんて言われたり(笑)。
Cさん:体力のいる仕事ではありますが、「人の役に立っている」ということを実感できる仕事であることは間違いない。高齢者と接する中で学ぶことも多いし、生き方や人生についても考えさせられる。将来性もある仕事だと思っています。
Bさん:いろんな人と接する中で学ぶ部分は大きいですよね。利用者からの「あなたがいてくれて良かった」という言葉も、大きな励みになります。
Aさん:介護職は、人のいろんな面を見る仕事。大変なこともあるけれど、いろんな人の生き様から学ぶものは大きい。介護従事者がもっと胸を張って、仕事について話せる世の中になってほしいです。
(構成/フリーランス記者・松岡かすみ)
※週刊朝日 2022年11月4日号