1回の買い物で500円程度支払っていたら、1週間で2500円、1カ月で1万円になる。週2回減らして、将来的にゼロにする。
また、お昼にお弁当を持参できない人は外食代がかかるが、そんなときこそ「クーポン」を活用しよう。スマホアプリで、牛丼チェーン店やファミリーレストランで「50円引き」などのクーポンが使える。
あるいは、金券ショップで「全国共通お食事券」や「外食チェーン店」の食事券を購入すると、1食あたり50~100円程度安く上がる。
晩酌で飲みたいビールや発泡酒などは、スーパーやドラッグストアで安売りしているときに買うようにしたい。
60歳以降は、行動パターンを通勤圏から、自宅の周辺にシフトし、スーパーやドラッグストアなど「どの店が安いのか」ウォッチすることから始めれば、わざわざ公園デビューしなくても地域に溶け込めるきっかけになる。妻に代わって食材等の買い物に行くようになれば、自宅で過ごす時間が増えても邪魔者扱いされずに済む。
「毎日出勤しなければ、高級なスーツも必要なくなりますので、新調したいときはグレードを下げた服にすれば、被服費は大幅にカットできます。ネット通販で目についた物を買うクセを改めて、必要な物だけを買いに、足を延ばして大きな商店街やショッピングモールなどに出かけてみるのもいいでしょう。何キロも歩けばいい運動にもなりますよ」(同)
運動不足を解消するためにジム通いしたくなるが、お金を払ってわざわざ運動しに行かなくても、歩けばお金はかからない。
100歳まで生きるのは当たり前の時代になってくると、年金収入だけで生活が成り立つのかといった不安が出てくる。
しかし、早いうちに「どんぶり家計」を改めて、年金収入で支出が収まるように予算を立てて、退職金などの預金を介護費用に残しておくことができると、安心してくる。
物価高の今、家計の収支を見直す絶好のチャンスととらえて、難局を乗り越えよう。(ライター・村田くみ)
※週刊朝日 2022年10月28日号