高校時代の同窓会だと、かつての担任教師が招かれることもあります。若い教師でしたら、生徒との年齢差は10歳くらい、ということもあるでしょう。集合写真を撮って、あとで見ると、冗談ではなく、教師よりはるかに老け込んでいる元生徒がいることだって考えられます。

 私が、そのような「見た目年齢」が老け込んでしまった60代の患者さんと話すとき、いつも感じることがあります。

「タンパク質が足りてないな」という感想です。

 体全体がしぼんだように見えたり、皮膚にしわが浮かび上がっていたりするような60代は、話をしてみると、実際、食生活もあっさりしたものを好んでいることが多いのです。

「変化」のない食生活が、その人の「見た目年齢」を一気に上げているのです。

65歳を過ぎたら
むやみに健康になろうとしない

「見た目年齢」が高い人の食生活は、医者として何となく想像がつきます。

 健康的ではあるのですが、全体的にタンパク質が足りていない。意外に健康志向が高く、和食党が多い。食生活は、おそらく次のようなイメージになります。

 朝は、ご飯にみそ汁、納豆、漬物。

 昼は、蕎麦かうどん、夏なら、ソーメン。

 夜は、野菜の煮物、煮魚、冬なら、鍋物。

「見た目年齢」が高い人の食生活は、このようなイメージです。和食党には、いかにもありがちなパターンと言えます。

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健康数値にこだわりすぎると「見た目年齢」が上がる