写真はイメージです(GettyImages)
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 高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回のテーマは、年を取るほどに個人差が際立っていく「見た目年齢」について。

「見た目格差」は
年を取るほど開いていく

 60代も半ば過ぎになると、「見た目年齢」の個人差が、一気に広がります。

 これは、私が高齢者の医療に長く携わってきた中で、気がついたことです。

 実際、60代になると、同じ年齢でも、見た目が老け込んでいる人と若々しい人の差が激しくなるのがわかります。しかも、その差は、年齢を重ねるにしたがって、その後、ますます開いてくるのです。

 顔の肌つやもあって、皮膚にも張りのある65歳もいれば、顔も皮膚もくすんでしまって、しわばかりが目立つ65歳もいます。若々しい人は、実年齢より10歳はおろか、20歳も若く見える人も珍しくありません。実際、医療の現場にいると、「同じ歳で、見た目がこんなに違ってしまうのか!」と驚かされることが少なくないものです。

 つくづく老いは「個人差」が激しいと痛感します。

 ただ、これだけ「見た目年齢」の格差が広がってしまうと、「高校時代の同窓会などに出席して、困る人もいるだろう」などと、余計なことも考えてしまいます。

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65歳を過ぎたらむやみに健康になろうとしない