お気に入りのインテリアが物で埋もれてしまっているリビング/ビフォー
お気に入りのインテリアが物で埋もれてしまっているリビング/ビフォー
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 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

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case.32  子どもへの過干渉がなくなってベストな関係を描けるように

夫+子ども2人/事務職

「家族」は、「家」という土台の上に成り立っています。家の中が汚かったり、散らかっていたりするということは、家族のバランスがおかしくなり始めているサインかもしれません。

 今回ご紹介するあきこさんは、夫、息子、娘の4人暮らし。新築の家を買って1年ほど経った頃、家が災難に見舞われました。近隣の住宅に大きな事故が起こり、延焼を防ぐために消防車があきこさんの家にも放水。当時、家にいたあきこさんはあわてて外に逃げ出しました。家財道具はすべてダメになってしまい、取り出せたのは息子のランドセルだけ。

「家族はみんな無事でしたが、大好きな家だったのでとてもショックでした。家には住めなくなってしまい、それからしばらく都営住宅に住むことに。私たちは何も悪いことをしていないのに、なぜこんなことになるのだろうと、行き場のない怒りでいっぱいでした」

 あきこさん一家が建て直した家に住めるようになったのは、4年後。それまでに、あきこさんは好きなインテリアの情報収集をして、新しい家のイメージをふくらませていました。実際にお気に入りのインテリア雑貨をいくつも買っておき、引っ越してから新居を飾ったときには幸せだったと言います。

 新生活が始まってしばらくしたら、今度は別の問題が起こりました。当時小学生だった息子と友だちの間でちょっとしたトラブルが起こってしまったのです。当の本人はあまり気にしていないようでしたが、話を聞いたあきこさんは息子以上に考え込んでしまいました。

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絶対にやりぬいてやる