丸山茂樹さんは、米PGAツアー2023年初戦のコリン・モリカワ選手、松山英樹選手のプレーについて語る。
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米PGAツアーの2023年初戦「セントリートーナメント オブ チャンピオンズ」(1月5~8日、ハワイ州マウイのカパルアGCプランテーションコース)で、コリン・モリカワ(25)が大逆転負けを食らってしまいました。
モリカワは初日のスタートから最終日の13番まで、67ホールもボギーなしで回ってきました。それが14番から3連続ボギー。最終日は72で、7打差を追って出て63で回ったジョン・ラーム(28)にひっくり返されました。
モリカワ本人も「何が起こったんだ?」という感じじゃないですか? ラームが追い上げてきてたのは分かってたと思うんですけどね。いいゴルフをして、相手のいることなので仕方ないけど、まあそれはそれは悔しかったでしょうね。
こういうことが最初にあると、後々よかったりするケースもあります。僕も若い頃に2位、2位で始まったシーズンに、終わってみれば4回優勝したってこともあったんで。悔しい負けがモチベーションになって、さらにガッツが出るという人もいると思いますんで。彼はきっとそういうタイプじゃないですか?
この試合では、逃げ切って勝つ難しさというか、ゴルフの難しさを改めて感じさせられましたね。途中でアップ&ダウンがありながらトップに立ってたら、そんなにピリピリしなかっただろうと思うんです。ずっとボギーを打ってないと、どうしても「打っちゃいけない」「もし打ったら……」という方に気を取られちゃうんですよね。
さて、松山英樹(30)にとってはこの試合が2カ月ぶりの実戦でした。最終日に順位を落としましたが、通算16アンダーの21位は十分だと思います。久しぶりの感覚を実戦で出すのは非常に難しいんで、本人の中でも「割によかったのかな」と思えてるんじゃないでしょうか。