きつねうどんを食べる泉市長(撮影・今西憲之)
きつねうどんを食べる泉市長(撮影・今西憲之)

 明石市では子どもや高齢者の政策で全国初というものが数多くあるという。

「明石市でなくともできることばかりです。例えば、18歳以下の子供に配られる10万円の特別給付金。離婚して家庭で実際に子育てしているひとり親が受け取れず、元配偶者に渡ってしまう。または二重取りになる可能性があることがわかった。それを防ぐために、離婚した家庭にお知らせを送付し、対応したとツイートすると、徳島市や愛知県一宮市も追随してくれました。明石市は国の定める所得制限も撤廃したところ、これもたくさん支持するお声をいただきました。ツイッターの発信力を実感しましたね」

 3については、日常のトピックや昔話をツイートして自分が楽しむのだという。

「先日も東大時代に駒場寮にいた思い出話をツイートすると、昔の仲間がいいねをしてくれました。あいつ元気なんや、よかったなと」

 最初はツイートを自ら投稿せず、秘書にテキストデータを送って、チェックを受けていたそうだ。その背景には、2019年2月の「大炎上」騒動がある。

 泉氏が部下に「火付けてこい」などと叱責している音声が流出し、ツイッターなどで拡散し、パワハラが問題になり市長辞任に追い込まれた。その後、同年3月の出直し選挙で当選した。

「最初はツイートの方法もよくわからず、秘書らがチェックし、炎上しないように気をつけていた。ツイートの反応がいいと、見ていると楽しいし、市政にも役立つことが多い。リツイートは必ずしも明石市民ではないことも理解しています。ツイッターを始めた週末の12月25日は土曜日で秘書らも休みだったので、やり方を教えてもらい、自分でツイートした。すると、ますます面白い。それ以来、自力でやっています」

 火付けてこいなど過去の失言が再燃する危惧もあったが、杞憂だったという。市役所にツイッターに関する苦情もなく、激励がくることもある。

「おかげでまだ妻には止められていません。以前、ある知事さんが『政治家は揚げ足をとられないようにすべきだ』とお話されていた。炎上しないように、丁寧にやっています。朝の仕事前はランチのネタとか日常のトピック、昼間は市政に関する内容、夜は昔話、故郷・明石市のことなどを念頭に書いています。1日15前後、ツイートできるようにと心がけています」

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きつねうどんは3分で食べる