※イラストはイメージです
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◆「潔癖」が原因でかゆくなる!?

 こうした場合、病院で薬をもらうことは当然だが、おむつの交換頻度やサイズ、通気性なども見直す必要がある。サイズが小さいと中が蒸れやすくなる一方で、大きいとおむつが擦れて肌荒れの原因にもなる。また、素材が肌に合わないと「接触性皮膚炎」によりかゆみが出ることもあるため、何種類か試していちばん肌に合うものを選ぶようにしたい。

 一方で、必要以上にお尻を何度も拭くなど、いわゆる「潔癖症」が原因でお尻がかゆくなってしまうこともある。角田医師は、「最近は特に、温水洗浄便座が原因でかゆみを訴える人が増えています」と話す。

「お尻のかゆみを訴える約5千人にアンケートを取ったところ、過剰に温水洗浄を使っている人が少なくありませんでした。お尻を洗いすぎると、皮膚が荒れてバリアー機能が衰えるだけでなく、肛門を保護する油成分も落ちてしまいます。すると、痛みに対する神経の感受性が高まって刺激に敏感になり、かゆみが生じるようになります」

 中には、排便後の洗浄ではなく、便秘の解消のために温水洗浄を利用して、お尻がかゆくなってしまう人もいるという。

「肛門の筋肉が緩い高齢者の方だと、浣腸のように温水が直腸に入ってしまう人もいる。すると便を出した後も、直腸に温水が残ったままになります。それが後になって肛門から流れ出てきて、便漏れと同じような状態になって肌が荒れてしまうのです」

 角田医師は、「お尻のかゆみを予防・改善するためには、適度に清潔に保つことが大切だ」と話す。

「温水洗浄便座をよく使う人は、できるだけ水圧を弱くしたり、洗浄時間を短くしてください。『シャワートイレは5秒間』と覚えておきましょう。また、水を拭き取るときも、ペーパーでごしごしと擦るのではなく、トントンと押し付けて水分をとるくらいで十分です。逆に、便漏れや拭き残しがある方は、シャワーで肛門をさっと洗い流す習慣をつけてもらえると安心です」(角田医師)

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