「最も合理的に判断すると、感染したかもしれない日から3日後に検査して陰性だったら、感染の恐れなしです。オミクロン株の潜伏期間は約3日。その間に在宅勤務や休みにできるなら、自宅待機するといいでしょう。4日目に抗原検査をして陰性なら、『おそらく大丈夫。もしかしたら感染しているかもしれないけど、人にうつすほどのウイルスは出ていない』と考えられます」

 保育士らエッセンシャルワーカーは濃厚接触者になっても、自宅待機の4、5日目に連続で陰性になれば待機が解除になると1月28日に決まった。

「これを参考に4、5日目に検査して判断するのもいいでしょう。無料の検査場やネットで2千円ほどで販売されている抗原検査キットを使うといいと思います」(久住医師)

 ただ、いま日本で大きな問題なのは、その検査が簡単に受けられないことだ。日本は検査のキャパシティーが不十分だと、久住医師も警鐘を鳴らす。

 前出の人材紹介会社勤務の女性は「いま、幼稚園や小学校に来る子どもが少ない」と話す。下の子が通う幼稚園も1月半ば、1週間も学級閉鎖、休園となった。子どもが友だちと思いっきり遊べないことの影響も心配になるという。

「再開から3日たちますが、大事を取って休んでいる子が多くて、送迎バスはガラガラです」

 久住医師は言う。

「念のために、と家の中に子どもを閉じ込めておくとストレスがたまります。休校休園中でも、散歩や公園で遊ぶことは大事。肉体的に接触して、近い距離で大声を上げるような遊びを控えるというような感染予防が一番大事で、特に子どもは自粛させすぎも酷だと思います」

(編集部・井上有紀子)

AERA 2022年2月14日号より抜粋