この二年で、芸能人のYouTubeチャンネルは、本当に増えましたが、ここから、有名芸能人の特化型チャンネル、増えていくんじゃないかと思うのです。

 吉本の芸人さん、バッドボーイズの佐田君が、[SATA builder‘s]というチャンネルをやっている。これも特化型で大成功している。バイクに特化したチャンネルなのだ。

 しかもバイクの中でも、元不良だった佐田君らしく、「そういうバイク」に特化したもの。狭い、狭いけど、大人気。現在登録者は77万を超えて、200万再生を超えてるものもある。

 よくよく考えると、元不良、元ヤンキーだった大人ってめちゃくちゃいるわけで、そう言う人達からしたら、たまらないチャンネルだ。それでいい。大きくマネタイズ出来るだろう。

 テレビの場合、広い視聴者層を取りにいかなければいけないが、YouTubeの場合、あるところに特化しても、そこにお客さんがたくさんいればマネタイズ出来るわけです。しかも腕のある芸人さんが説明してくれるからおもしろい。

 今後、人気芸能人×特化型チャンネルがどんどん増えていくのではないかと思う。有名芸能人が毎回、宝塚のことだけを解説してくれるチャンネルなんかあったら、絶対のお客さんがいる。北川景子さんとかがやったら最高なのにな。

 そこに絶対的なお客さんがいることが結構大事で、でも、この場合、「釣り」だと広いんですよね。釣りの中でもさらに狭さが必要だったり。グルメも広い。スイーツも広い。思いきって「あんこ」に絞るとか。

 音楽解説だと広くて、長渕剛のことだけを語るチャンネルとか、そういう深さが大事で、

 有名芸能人が毎回、それだけを語るチャンネルであることが大事。

 有名特化型チャンネル。有田さんのプロレスチャンネルをきっかけに、どんどん増えていくことを願う。

 サザンのことだけ、語ってくれるチャンネル、誰かやってくんないかな……。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)は発売中。「お化けと風鈴」はLINE漫画でも連載スタート。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が発売中。作演出を手掛ける舞台「怖い絵」が2022年3月に東京・大阪にて上演。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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