高卒2年目の投手で飛躍が期待されるのが高橋宏斗中日)だ。昨年は二軍で14試合に登板して防御率7点台と苦しんだが、それでもストレートは度々150キロ以上をマークするなど大器の片鱗を見せている。オフにはテイクバックとステップの動きを変えるフォーム修正に取り組むと、11日に行われた紅白戦では最速152キロのストレートを武器に2回をパーフェクト、2奪三振と大きな成長ぶりを見せている。ストレートのスピードだけでなくフォークボール、カットボールなども変化が打者に近くなったように見える。2年目だけに焦りは禁物だが、昨年の奥川のように登板間隔を十分に取りながら先発として起用すれば、一軍でも結果を残せる可能性はありそうだ。

 高卒3年目の野手では石川昂弥(中日)への期待が大きい。昨年は6月に死球を受けて左尺骨を骨折した影響で長期離脱となり不本意なシーズンに終わったが、リハビリ期間中のトレーニングの効果もあってか一回り体が大きくなった印象を受ける。また今年から新たに就任した中村紀洋打撃コーチの影響もあってか上半身の力を上手く抜いてスイングし、柔らかさが出てきたのもプラスである。ブレイクへの大きなポイントとなるのが守備面と首脳陣の思い切りではないだろうか。サードは高橋周平がいるためセカンドでの起用を検討すると言われているが、チームの将来を考えると長打力のある選手は必要不可欠なだけに、昨年の紅林のようにある程度のミスには目をつぶって起用し続けてもらいたい。石川以外の高卒3年目の野手では森敬斗(DeNA)、岡林勇希(中日)、黒川史陽(楽天)なども一気に成績を伸ばしたいところだ。

 昨年の紅林のように高卒2年目でレギュラーとなる例は稀だが、その足掛かりをつかむ可能性を秘めた選手としては中山礼都(巨人)、秋広優人(巨人)、井上朋也(ソフトバンク)、来田涼斗(オリックス)、高寺望夢(阪神)、細川凌平(日本ハム)などの名前が挙がる。

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抜擢が早そうな選手は…