同ビザを管轄する米移民局が公開する資料を見ると、ここ2年は「定員割れ」が続き2次、3次抽選でやっとHー1Bビザの枠が埋まるという状況なのだ。
2020年のH-1Bビザは約27万5千件の登録があり抽選で10万6千ほどに絞られた。ところが取得手続きに進む人が少なく、結果として定員割れ。 夏に、落選者を対象に2次抽選を行うハメに。この年、抽選を通過したのは合計で12万5千件にのぼった。
21年は、登録された30万8千件から抽選で通ったのは8万7千件あまり。やはり手続きをしない人が続出して枠は埋まらなかった。夏に落選者の中から2次抽選、11月に3次抽選を行い、計13万1千件を「当選」させてやっと枠が埋まるという異常事態が起きたのだ。
激戦のはずのH-1Bビザが「定員割れ」とはどういうことなのか。先のニューヨーク在住の弁護士がこう説明する。
「コロナ禍の影響でしょう。米国はコロナ発生以来、感染者と死者が突出して多い。海外からビザの申請を行う人もいますから、渡航や移動が出来なくなった期間がありましたし、雇用事態が白紙になったケースもあるでしょう。また、感染者の多い米国で働くことを断念して、手続きをあきらめたケースが増えたのだと思います」
各国の統計をみると22年2月現在も、米国の感染者、死者は1位だ。今年も「定員割れ」する可能性は高い。
「さらに、小室さんのように米国の大学院で修士号以上の学位を取得した人には、優遇措置として別途2万件の特別枠があります」(前出の行政書士法人IMSの担当者)
特別枠を含めた通過率は50%程度にあがり、そう悪くないのだ。
22年のH-1Bビザの申請は3月1日から行われ、同月末までに抽選結果が発表される。通過すれば、6月末までにビザ取得のための手続きに入ることになる。
小室さんの司法試験の結果が出るのは4月から5月。
普通に考えれば、小室さんは昨年10月のグリーンカードの申請をしているだろう。
「小室さんの就職先の法律事務所がその間に、スポンサーとなりグリーンカード(永住者カード)を申請する可能性もあります。雇用主がスポンサーとなるグリーンカードは、迅速に手続きがなされる。その場合、OPTの期限切れと見られる5月から7月前に、永住者カードへの移行も可能だと思います」
(前出のニューヨーク市の弁護士)
試験会場でパパラッチされ、暗い表情で眉間にしわを寄せていた小室さん。
新天地で眞子さんと幸せな家庭を築き、挑んだ試験だ。
眞子さんと小室さんに吉報は舞い込むのか。(AERAdot.編集部 永井貴子)