これまで<のぞみ>の車両はJR東海・西日本の独自開発だったが、初の共同開発となる700系が1999年3月13日にデビュー。山陽新幹線内は最高時速285kmながら、300系に代わる主力車両として大躍進してゆく。
特に東海道新幹線では2001年10月1日から、<のぞみ>の定期列車(東京―新大阪・博多間)が30分間隔の運転となったほか、2003年9月17日以降は<ひかり><こだま>を含む全列車で時速270km運転が可能な車両に統一された。さらに速度向上および輸送力増強に伴う線路の改良、電源設備の増強、騒音や振動対策の強化など、地上設備の整備が完了したことで、2003年10月1日の品川駅開業を機に、<のぞみ>主体のダイヤへ大きく移行した。
<のぞみ>のさらなる大増発を機に、全車指定席から1~3号車を自由席に変更し、料金も<ひかり><こだま>と同額にした。JR東海によると、 <ひかり><こだま>の各自由席との乗り継ぎ、乗り換えにより、東海道新幹線各駅と主要駅相互間の利便性を向上させるため、<のぞみ>に自由席を設定したという。
■N700A全盛の時代に
2007年7月1日、N700系がデビュー。半径2500メートルのカーブでも時速270kmで通過できるよう、車体傾斜システムを採用した。詳細は割愛するが、車体をたった1度傾けるだけで、さらなるスピードアップが実現し、東京―新大阪間は最速2時間25分の運転となった。さらに山陽新幹線内は時速300km運転も可能になった。
2013年2月8日、N700A(Aは「Advanced」の頭文字)がデビュー。2015年3月14日のダイヤ改正で、N700A<のぞみ>の一部列車を対象に最高速度を時速285kmに引き上げた。その後、2017年3月4日のダイヤ改正で、すべての<のぞみ><ひかり>の定期列車をN700Aに統一、2020年3月14日のダイヤ改正で、東海道新幹線の全列車N700A統一により、時速285km運転が可能になり、1時間あたり最大12本が設定できるようになった。7月1日には、N700S(Sは「Supreme」の頭文字)がデビューした。