『親子で楽しむ!中学受験算数』(横山明日希+滝澤幹著/平凡社) 難関中学の入試問題を題材に、算数を解く面白さ、楽しさを子どもに伝えるヒントが詰まった一冊。横山さんおすすめの問題は、麻布中学(東京)の問題。「考えさせられる、工夫が見える」と評する。※Amazonで本の詳細を見る
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 横山さん自身は小さいとき、家にたくさんの図鑑があったことを覚えている。数そのものがもともと好きで、幼稚園の通園バスの中では「1、2、3、4……」とずっと数を数えていた。

「算数が好き、というよりは、日常のなかに算数があるという感覚でしたね」

 そのため算数の成績もよかったが、中学に入って一度成績が落ちてしまう。

「みんなと同じように勉強すること自体に疑問を覚えて、宿題も出さなかったんです」

 高校に入学し、学校の図書室に足を運んだ横山さんは偶然、大量の数学書が並んだ棚を見かけた。「学校の授業では触れられない『数学』がこんなにあるんだ」ということに衝撃を受けた。暗号論や数学史といった本をジャンルを問わず読んで関心を高め、大学でも数学を専攻し、数学を広める会社を経営するまでになった。

「小さいときにいろいろ図鑑を読んでいたので、『なにかを知ることは、ワクワクすることだ』という素地はあったんだと思います」

(ジュニア編集部・福井洋平)

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