蜷川実花監督作品「ホリック xxxHOLiC」で主演を務める神木隆之介さん。共演者には積極的に「話しかけ続ける」という。現場での様子や俳優としての醍醐味を語った。AERA 2022年4月11日号から。
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――蜷川実花監督の映画「ホリック xxxHOLiC」で主演を務める。人気漫画が原作だ。
神木:原作の描線がとても綺麗で、その繊細さを映像でどう表現できるのか。どこまでリアリティーを出すか、あるいはアニメっぽい動きにするか。そのバランスは結構考えました。実花さんも僕もアニメが好きなので、現場でいろいろなやりとりもさせていただいて、しっかり意思疎通ができたと思います。後からCGが付くシーンは現場ではどういう映像になるのかわからなかったんですが、実花さんへの信頼があったので「お任せしよう」という気持ちで演じました。
僕が実花さんの世界に馴染めていたかは、これから観る皆さんが決めることですけれど、あの世界の中で生きられたことはうれしかったです。CGや音楽の迫力もすごいし、大切なことをしっかりと教えてくれる作品でもある。いろいろな楽しみが同時に味わえると思います。
――主演の現場では特に積極的にコミュニケーションを取るようにしている。同世代の役者が多い本作ではなおさらだった。
神木:撮影の序盤で、「せっかく同世代だし同級生の役だし、どんな呼び方にしようか?」って松村北斗と玉城ティナに話して、僕はふたりを「松ちゃん」と「ティー」って呼ぶことにしたんです。松ちゃんは「神木くん」と「玉城さん」でティーは「神木さん」と「松ちゃん」。でも、ティーは「松ちゃん」とは全然呼べていなかったですけど(笑)、そういう距離感が二人にとっては楽なんだろうなと思いました。
スイートで仲良く
神木:初めて共演した松ちゃんは、百目鬼(どうめき)を演じるぐらいだからクールなのかと思っていたら、全然そんなことはなくて、天然でかわいらしい人でした。次の日早くからロケがある日に、「せっかくだったら泊まっちゃおうか?」って、ふたりでホテルのスイートルームに泊まって仲が縮まりました。