ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、猫のナツオくんです。
【写真】こんな姿見たことない! 枯れ葉をやさしく抱えて立ち上がる猫
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ナツオ(雄)を紹介します。
5年前の5月に勤務先のビルのゴミコンテナ付近で、7匹のきょうだいとともに生まれた野良猫です。私はそのビルの管理人でしたが、コンテナ周辺で糞尿をする野良猫に頭を悩ませていました。
その中の1匹、ナツオの母は黒猫で、その後を子どもの黒猫と白と黒のパンダ猫が8匹ついて歩きます。このままだと死んでしまう子もいるだろうと、まず思いました。
ヨチヨチ歩きの8匹を数日かけて捕獲し、自宅へと連れ帰りました。びっくりする妻と世話をしながら、懇意の居酒屋夫婦に里親探しを依頼すると、あっという間に7匹は里親とのご縁に恵まれました。残った1匹がナツオです。
捕獲時、一番薄汚れた顔と毛並みをしていて弱々しいし、もらい手がつかないだろうとわが家でひきとることに。
ナツオという名は、人によく懐く猫であってほしいという願いと、立夏が過ぎて暦の上では夏だったので。雌だったら漢字で奈津子だったかも。
命名がまずかったのか、ナツオは冬が苦手で大変な寒がりです。夜は妻の布団の中に潜り込み、妻より先に寝ています。
お風呂の湯気もお気に入りで、私の入浴時には浴室内に入りたがり、畳んだ風呂ぶたの上で毛づくろいにいそしみます。それが終わるまで湯から上がることができず、額から汗が流れる我慢の入浴タイムとなります。
病気知らずですくすくと元気に育ち、気ままな生活を送るナツオ。目下の気がかりは、4歳のナツオはあと10~15年は生きられることです。65歳の私にナツオを看取ることができるだろうかと、湯につかりながら思うことがあります。(神戸市中央区/65歳/会社員)
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※週刊朝日 2022年4月22日号