■C大阪:南野拓実

 1995年1月16日、大阪府生まれ。C大阪U-15、U-18時代から得点を量産。高校3年時の2012年にJデビューを果たし、翌2013年にトップ昇格。開幕からスタメンに名を連ねると優れた攻撃性能を遺憾無く発揮し、Jリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。2015年1月にザルツブルク(オーストリア)へ移籍して以降もゴール&アシストを量産し、2020年1月にプレミアリーグの強豪リバプールへ加入。日本代表デビューは2015年10月。2018年の森保ジャパン発足後に地位を築き、抜群のシュートセンスと決定力でチームの大きな得点源となっている。C大阪の下部組織からは、南野以外にも、柿谷曜一朗、山口蛍、扇原貴宏、杉本健勇、瀬古歩夢と優れた能力を持つ選手が多く育ち、現チームにも山田寛人、西尾隆矢、北野颯太と今後が楽しみな選手がいる。彼らの成長と同時に、世界的にも知られるようになった南野の活躍が、セレッソの育成力をさらに強く、証明することになる。

■神戸:小川慶治朗

 1992年7月14日、大阪府生まれ。機動力に優れたプラチナ世代のアタッカー。ジュニアユースから神戸に籍を置き、2種登録だった2010年に17歳でクラブ最年少出場記録を作り、トップ昇格2年目の2012年にはJ1史上3番目の若さ(19歳338日)でのハットトリック達成を含む9得点をマーク。J2で戦った翌2013年はチームトップタイの16得点を挙げ、1年でのJ1復帰に大きく貢献した。FWよりも右サイドハーフで能力を発揮し、非常に優れたスプリント能力で多くのチャンスを作り出した。その後、湘南への期限付き移籍を経て、2021年に横浜FCに移籍し、現在はオーストラリアでプレー。小川以外では、岩波拓也、小林友希と優秀なセンターバックを輩出している神戸ユースだが、クラブの規模を考えるとその数は非常に少ないと言える。真のビッグクラブになるためには、大型補強だけでなく育成機関の整備が必要不可欠になる。

次のページ
続いて広島、福岡