詳細な経緯について、日本維新の会の愛知県総支部代表、杉本和巳衆院議員に聞くと、

「田中被告の事件後、岬氏から愛知5区で出馬したいとの申し出があり、昨年8月に総支部の幹部と2人で面談しました。実は、当時から岬氏の経歴にまつわる疑念がありました。私はそこを指摘して、『大丈夫ですか』と岬氏に確認をとり、問題ないという答えでした。それでも私には腑に落ちないところがあり、党本部に上申書を出し、岬氏が候補者の公認にふさわしいか、そちらで判断してほしいと依頼し、最終的に決まったんです」

 と説明し、こう続けた。

「河村市長からの連絡もあり、『亜細亜大学非常勤講師』が虚偽の可能性があると聞かされた。事実なら大変申し訳なく思う。経歴詐称は絶対に許されない。岬氏は疑念についてきちんと答えるべきだ」

 愛知県では、過去にも経歴が大きな問題となったことがあった。

 1992年の参院選で、ラジオパーソナリティーで知られた新間正次氏が、当時の愛知選挙区から出馬(旧民社党)して当選した。しかし、選挙公報に書かれた<明治大学中退>が、虚偽であることが判明。公職選挙法違反(虚偽事項公表)の罪に問われ、94年に有罪が確定し、当選は無効となった。

 岬氏に事実関係を確認するため、携帯電話に連絡すると、

「岬先生ですか?」

 との問いかけに、

「はい、そうですが」

と答えた。こちらが名乗ると、

「マスコミですか」

 と慌てた様子で言い、突然、秘書という人物に電話をかわり、

「他からもそういう(経歴についての)問い合わせがありました。今の段階で、コメントすることはありません」

 との回答があった。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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