『親がやるべき受験サポート』から
『親がやるべき受験サポート』から

 塾講師をしていた時は、頑として書こうとしない生徒に「私でも線分図を書いて解くのに、なんで君が書かないかなぁ……実際、解けてないじゃない」と皮肉を言うこともありました。

■しっかり書かずに解いている子は壁にぶつかる

 C君は算数すべてをずっと感覚で解いてきました。いかんせん雑なので復習テストは計算から間違えたりしますが、公開テストでは正答率の低い難問をサラッと正解させたりします。

 しかし、この解き方が通用したのは5 年生夏前まで。

 5年生後半からはどんどん問題が複雑になるため、正答率の高い王道の問題をことごとく落とすようになって、当然成績は急降下。カウンセリングで「速さ」の問題を解かせたとき、線分図の書き方を知りませんでした。

 書き方を知らない子には一から書き方を教えてあげる必要があります。試しに、速さの線分図であれ、つるかめ算の面積図であれ、問題を一読させてから解説に載っている図を写させてみて下さい。びっくりするような順番で線を引いたり、数字を書き入れたりします。

 こういう時は「問題文に書かれている順番で書こうね」「線は端から端まできちんと結ぼうね」「線分図のジャマにならないサイズで数字を書こうね」と、ひとつひとつ書けるようになるまで根気よく教えてあげて下さい。

※『親がやるべき受験サポート』(朝日新聞出版)から

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