田中圭さんが出演するドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」が4月19日からスタートした。新しい恋や家族の形を描く中で、自身のプライベートな時間や家族観にも大きな変化があったという。AERA 2022年5月2-9日合併号から。
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――久々の恋愛ドラマだ。
「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」で田中が演じるのは、バツイチのシングルファーザー、東村晴太(せいた)。総合不動産会社で日々の仕事に追われている晴太は、“自分と家族に優しい働き方”を見つけるため訪れた起業セミナーで、杏花(上野樹里)と出会う。
田中圭(以下、田中):今、中盤まで撮影を終えたところですけど、最初は“サム”(友達以上、恋人未満)だった杏花と晴太の関係性が、あるところで1個スイッチが変わる瞬間が出てきます。そこまではボタンの掛け違いばかりで、演じている自分も「くぅ~!」ってなるんですよ。
2人の想いがすれ違う原因の9割は、晴太が人の話を聞かないからだと思っています。演じる上では、自然と相手の話を聞いていないように見せなきゃならない難しさは感じますね。本当に話を聞かない男なんで、そこへのフラストレーションはたまっています(笑)。
現場は、いい意味でゆるい、和やかな雰囲気です。重厚な作品だと独特の緊張感がありますが、今回は物語の内容通りの楽しい現場で、しかも撮影時間も巻くことが多いので、心身ともにいい状態で撮影を進められていますね。
■現場は楽しくありたい
――作中では、親子2世代で婚活に悩む姿が描かれている。
田中:「モテる」という表現は難しいですよね。僕は、言葉や態度に血が通っている人とか、気持ちがある人、いい意味でバカでいられる人は人から愛されるよなと思います。でも、いちばんすてきなのはハッピーなオーラがある人かな。
今は無意識ですけど、昔は意識して現場で楽しい空気を作ろうとしていました。ドラマの撮影は絶対的に大変で。1分のシーンを撮るのに何時間もかけることもあるし、朝早くて夜遅いし、スタッフさんの拘束時間はさらに長いし、おいしいごはんを……あ、お弁当がまずいっていうわけじゃないですよ! できたての温かいご飯を食べられるわけではない。撮影以外でも、常に「芸能人」として人から見られたりとか、批判にさらされたりとか、いろいろなことと闘わないといけない。