
放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「ジュレデフルーツ」を取り上げる。
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テレビ局の人と出版社の人、どちらにグルメが多いかと言われたら、後者であると私は思う。
「人による」が正しいのかもしれないが、タレントの撮影時、見たことのない飲み物や食べ物が揃うのは雑誌撮影の現場だ。いまはコロナ禍ゆえ、見かけることはないが、女性の料理人が作るオーガニック素材にこだわったケータリングやピンチョスなど、ハイブランド店がレセプションに利用するような業者を手配してくれるのは出版社のベテラン編集者たち。それらは、思わず連絡先を聞きたくなるような見た目の美しさと美味しさを併せ持つモノなのである。
先日、某有名芸能人への取材を申し込んだところ、所属事務所から「NHK放送センターから抜けてくるので、『松濤スタジオ』を用意してほしい」と言われ、スタンバイした。
『松濤スタジオ』は、大型ホリゾントスタジオを3面有するファッションフォトスタジオ。著名なカメラマンの事務所や芸能プロダクション、アパレルメーカー本社などのご近所ゆえ、オシャレな人と情報が集まる場所でもある。

そのときお世話になったベテランスタイリストさんが、「近所なので」と買いに走ってくれたのが、『ジュレデフルーツ』。その日、“主役”だった某有名芸能人も「散歩の途中に立ち寄る」そうで、「シャインマスカットは外せないよね。あとはマンゴー、トマトも珍しいから入れてもらって」とセレクトまでしてくれた。「旬の本当においしいフルーツをさらに美味しく」をモットーに、季節ごとに全国各地から毎日、旬のフルーツを仕入れている。プロの目利きで美味しい部分だけを使い、すべて手作業で仕上げるゼリーは、一日10種類以上。
透明のプラスチックボトルにプルトップの開け口、中に色鮮やかなフルーツという“映えゼリー”は、頻繁にアップされるTwitterが世代を超えて話題になっている渋谷生まれ、渋谷育ちでハイセンスな75歳、井上順さんの目にも留まった。