写真はイメージ(GettyImages)
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 転職活動の「過程」というのは、個々によって大きく異なり、ベールに包まれている。だがその過程で、何を聞き、どのように行動し、いかに交渉するかによって、その後の人生の明暗が分かれると言っても過言ではない。これからの「働く」をAERAdot.と一緒に考える短期集中連載「30代、40代の#転職活動」。

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 最終回のテーマは、転職を成功させるためのノウハウ。毎年欠かさないルーティンが転職活動という38歳会社員の実例から“転職強者”の思考と行動から、そのポイントを探る。

【後編はこちら】転職を成功のカギは「自分はいくらで売れるか」の視点 具体的なポイントは3つ

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 東京都在住の会社員、Aさん(38)。現在、メーカーのマーケティング部でマネージャーを務めている。広告代理店、企業広報を経て、現在3社目。2年前に、若くしてマネージャー職に抜擢されただけあり、社内外からの人望も厚い。自他共に認める“バリキャリ”であるAさんが、毎年欠かさないルーティンの一つが、“転職活動”だという。

 いわく、転職活動は、自分の市場価値をはかるための手段。本当に転職する気で活動するのではなく、自分が今、世の中でどれぐらいの評価がされるのか、確認するための活動なのだ。

 Aさんの基本的な活動は、こうだ。(1)まず、転職エージェントの元を訪ね、現在の仕事内容と労働条件、強みなどについて話す。(2)その上で、同じ業界や職種で、より規模が大きい企業や条件の良い企業があるかを聞く。(3)さらに、他業界や職種で、これまでの経験を生かすことができ、今より条件の良い企業があるかを聞く。(1)~(3)まで聞き、エージェントがどんな対応をし、どういった求人を紹介してくるかで、その時の自分の市場価値をはかるというわけだ。

 エージェントは、大量の求人を扱う大手、業界特化型の中堅など、3~4社から話を聞くようにしている。「受かったら行ってもいい」と思えるほどに興味を惹かれる求人でない限り、実際に応募することはない。ただ、現在務める会社は、このやり方で出会った求人だった。

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松岡かすみ

松岡かすみ

1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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