こゆるぎ1450円(税込み。以下同)。しらすのかき揚げ、しらすの酢の物、小鉢(生しらすか煮物)などがつく(撮影/大野洋介)
こゆるぎ1450円(税込み。以下同)。しらすのかき揚げ、しらすの酢の物、小鉢(生しらすか煮物)などがつく(撮影/大野洋介)
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 大河ドラマでも脚光を浴びている鎌倉。さすがは武士が開いた都で、華美ではないが、素材を存分に生かした料理を味わえる。100年を超える味を堪能する。

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■義経ゆかりの腰越に立つしらす丼発祥店

 源頼朝の怒りを買ってしまった義経は腰越の満福寺に滞在し、兄に宛てた手紙に心情をつづった。その腰越に明治後期開業。

 30年ほど前、地元住民が自宅で当たり前のように食べていたしらす飯をアレンジ。海苔、錦糸卵、大葉、大根おろし、ややソフトな食感の釜揚げしらすをたっぷりとのせた丼を出したところ、大ヒット。当地の名物になった。春のしらすは色が濃く大ぶりで、しっかりとした味がする。生醤油がよく合う。

江ノ島電鉄開業の数年後、沿線に開店した(撮影/大野洋介)
江ノ島電鉄開業の数年後、沿線に開店した(撮影/大野洋介)

■明治20年創業の老舗が出した新名物とは

カレーの香りの中、鰹の風味も感じる。牛すじカレー南蛮蕎麦1250円(撮影/写真映像部・高野楓菜)
カレーの香りの中、鰹の風味も感じる。牛すじカレー南蛮蕎麦1250円(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 明治20年に割烹旅館として創業。2階にあった座敷では、政治家が芸者を呼んで会食をしていたという。昭和初期から蕎麦に力を入れ始め、蕎麦粉と宗田鰹を使ったつゆはずっと同じものを使っている。

 とはいえ新メニューの開発も怠らない。蕎麦つゆで作った牛すじ煮込みとカレー南蛮を組み合わせたところ、大人気だ。

開業当時の場所に立つビルの地下で営業する(撮影/写真映像部・高野楓菜)
開業当時の場所に立つビルの地下で営業する(撮影/写真映像部・高野楓菜)
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