大河ドラマでも脚光を浴びている鎌倉。さすがは武士が開いた都で、華美ではないが、素材を存分に生かした料理を味わえる。100年を超える味を堪能する。
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■義経ゆかりの腰越に立つしらす丼発祥店
源頼朝の怒りを買ってしまった義経は腰越の満福寺に滞在し、兄に宛てた手紙に心情をつづった。その腰越に明治後期開業。
30年ほど前、地元住民が自宅で当たり前のように食べていたしらす飯をアレンジ。海苔、錦糸卵、大葉、大根おろし、ややソフトな食感の釜揚げしらすをたっぷりとのせた丼を出したところ、大ヒット。当地の名物になった。春のしらすは色が濃く大ぶりで、しっかりとした味がする。生醤油がよく合う。
■明治20年創業の老舗が出した新名物とは
明治20年に割烹旅館として創業。2階にあった座敷では、政治家が芸者を呼んで会食をしていたという。昭和初期から蕎麦に力を入れ始め、蕎麦粉と宗田鰹を使ったつゆはずっと同じものを使っている。
とはいえ新メニューの開発も怠らない。蕎麦つゆで作った牛すじ煮込みとカレー南蛮を組み合わせたところ、大人気だ。